冬眠からの目覚め

ついに動き出した! これがコムラサキの幼虫が冬眠から覚醒し台座を離脱した直後の姿だ。
昨年末からヤナギの樹皮の割れ目に台座を作り冬眠していたコムラサキの幼虫が、まだ2月だというのに一つまた一つと姿を消し始めていたが、今年もついに台座から離れるところに出会った。去年は50頭余りの中で、その瞬間に出会えたのはたったの1回のみ、それも殆どが姿を消してしまい、3月中旬の最後に近い段階でようやくその瞬間をとらえることができた。それほどその場に出会うのは難しい。今年は100頭ちかくもいて、幸運なことに早くもその瞬間に巡り合うことができた。
この個体は幹の南側に位置取りしていて、昼近く太陽の光を真後ろから背中に浴びながら、台座にいて何度も頭を上げる準備動作を繰り返す。たまに大きく上半身を反り返らせたりしていたが、ついにスルスルと台座を離れていった。そして、木の上を目指して這い出したのだが、樹皮の凹凸はこの小さい幼虫にとってはかなりの障碍物でもあるようだ。そう簡単には真っ直ぐに進めない。大きく横に反れて進んだり、何度も下向きに行ったりもして、方向が定まらない。まだ寝ぼけたような感じでどこをどう歩けばいいのかが分かっていない足取りだ。僅かな距離を何分もかかっていた。しかし、徐々に歩くのに慣れてくると速度もあがり、方向も次第に安定して上を目指し始める。その間ジッと付き合っていたが、30分ほどで目視による追跡は終了することとなった。僅か1㎝にも満たない小さな体で、その移動速度は最後の方では毎分7㎝と意外に速い。しばらく目を離すと、もうどこにいるかなかなか見つけるのに苦労する。離脱直前からの動きを下記の写真でご覧ください。
この段階では準備運動らしきものをしているが、まだ幹にへばりついている。
注)触角の先に見える白っぽい樹皮の小さいコブのようなものが、この後幼虫が どれだけ移動したかを測る目印になる。
冒頭の写真では、幼虫の右脇にそれが見える。
こうして頭を上げる回数も増え、この約20分後に台座を離れる。
台座を離れて約2分経っているが、ほんの4㎝程度しか移動していない。どこにいるか分かりますか?
目印のほんの少し右上です。
さらに10分経って、やっと18㎝程度移動。
その後は順調に木の上を目指して登っていく。まだヤナギの芽は出ておらず、食べるエサはないのにね・・・。
(Henk)


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