クロコノマチョウの羽化の瞬間
これまで何度も何種類ものチョウの飼育してきたが、羽化の瞬間というのはなかなか写真には残せていなかった。いつものことだが、羽化の瞬間を見ようとジッと待機していても僅かな隙に見事にタイミングを外され、蛹の殻から出てくるところも易々と見ることはできていなかった。ましてや、写真には。見られているチョウの方が何か気配を感じて、その瞬間を見られまいとしているようにさえ思えるほどだ。しかし、今回は先般来飼育していたクロコノマチョウが蛹の殻を破って羽化を始めるところから見ることができたので紹介する。
殻に割れ目が入ってから、チョウの体が完全に殻から抜け出るのには僅か40秒程度、さらに翅を伸ばすために安定した姿勢を取るまでにも1分しかかからない。その後、翅が完全に伸びて飛べるようになるまでには数時間かかるものが多いが、今回のケースでは、意外と早く約2時間ほどで飛び立って行った。
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| 羽化開始 | 羽化開始後10秒 | 羽化開始後30秒 |
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| 羽化開始後40秒 | 羽化開始後2分 | 羽化開始後5分 |
今回分かったことは、翅を完全に伸ばし切ると、最後に体を軽くするためもあり体の中の余分な水分をオシッコのように排泄するわけだが、チョウの種類でその色が異なる。クロコノマチョウのものは黄色だった。因みに、アカタテハなどは思わずドキッとする血のような真赤なものを出す。幼虫時代の体が蛹という殻の中で一旦ドロドロに溶けて、その後チョウの体として再構成されるわけだが、その際不要なものはたったこれだけだったということだ。その無駄の無さには感心させられる。
(Henk)
参考 蝶図鑑 クロコノマチョウ







