シロオビノメイガという蛾


秋が深まるにつれ、多摩川の土手から河川敷一帯にコセンダングサが繁茂する。ほとんど花弁がないような花を咲かせる(?)が、チョウをはじめたくさんの昆虫類が蜜を求めて集まってくる。蝶としてはイチモンジセセリ・チャバネセセリ・キタテハなどはこのコセンダングサ周辺で爆発的に数を増している。トランセクト調査でその中を歩く時、吸蜜していたチョウたちが一斉に飛び立ち、再び場所を変えて吸蜜を始める。その中で一際目立つ動きをする蛾のようなものがいる。その大群(あまりにも数が多い)が一斉に飛び立ち、また付近に止まるのだが、その時必ずと言っていいほど皆葉裏に回り込み隠れてしまう。撮影にはなかなかタイミングが合わず苦労したが、そっと近寄り油断して吸蜜しているところを撮ったのがこの写真だ。
調べてみてシロオビノメイガという体長1㎝足らずの小さな昼行性の蛾(てん菜やホウレン草などの害虫でもある)で、驚いたことに、この小さな蛾が東アジアや東南アジアなど周辺国から毎年夏以降に長距離飛来しているという。しかし、はるばる海を越える飛翔力があるものの、寒さには弱いらしく、日本での越冬はほとんどの地域で困難とされている。高温の年は特に夏以降に発生が多くなり、9月以降この時期がいわば最盛期のようだ。
(Henk)

