二つの死
この季節、至る所でたくさんのチョウが飛び回っているのを目にする。しかし、それらのたくさんのチョウの死んでいるところはあまり見られない。寿命を精一杯生きて死んでいくもの、あるいは不運にも鳥など(人間も含む)の犠牲になるものさまざまであろうが、その死骸はこれまたたくさんの種類の専門の昆虫たちによって人の目に触れずそっと処理されて、何もなかったかのように自然に還っていく。
先日、二つのチョウの死骸を見つけた。いずれも外見はそれほど傷んでおらず、死んでからあまり時間が経ってないようだった。
一つ目はアゲハ。

草むらにあたかも止まっているかのようで、そっとカメラを持って近づいて分かったのだが、翅を広げたまま既に死んでいたのだ。手に取って裏返すと、腹の部分は既に何かに食い荒らされて殆ど形を留めてはいなかったが、翅はまだ鱗粉の剥落も少なく綺麗なままだった。
二つ目はアオスジアゲハ。
これはアオスジアゲハがいつもよく来ていた近所のウツギの下のツワブキの葉の上で翅を畳んだまま死んで横たわっているのが、通りかかった時偶然目に入った。ウツギの花はもうとっくに散っていたが、この場所はおそらくこのチョウのいつもの行動半径のうちにあったもののようだ。死から間がないと見え、アリなどはまだ来ていないが、そのうちに土に還る。
(Henk)

