落ちていたクマソ
我が家のベランダに置いてある鉢植えの土の上に翅を畳んだクマソが落ちていたのを見つけた。
この朝は雨も降っていて、気温7度程度しかなく、真冬に近い感じがした。いつここまで飛んできたのか、この気温のため死んでしまったのかと思って拾い上げると、かすかに脚を動かした。そこで、そのまま部屋にいれて様子を見ているとゆっくりと動き出し、枝にも泊止まれるようになった。さらに時間をおいてみると、その場所にはいなくなり、窓ガラスに張り付いて上へ上へと登っている。時々、羽ばたいて違う場所へも移動している。著しい回復力だ。土の上に落ちたのはやはり低温のため一時的に体の自由が利かなくなっていただけだったようだ。翌日、窓際で翅を広げ日向ぼっこをしていた。もっと気温が上がれば外に放してやろう。
(Henk)
昼間は暖かくなっても早朝は冬です。外へ出してやればまた動けなくなります。
お家の中で飼育することは出来ませんか?
ソフィアさん
そうですね、そうしてやりたいところですが・・・。
このチョウはもともと南方系のチョウで、最近勢力範囲を北に広げつつあります。しかし、東京近辺ではまだ寒すぎて越冬することができず、寒さが来ると成虫も幼虫も卵も皆死に絶える運命にあります。暖かい部屋に入れてやればこの成虫は数日は生き延びることはできるかもしれませんが、それでもやはり成虫の寿命には自ずと限界があります。自然の摂理に任せるのが一番ではないでしょうか。
そしてまた来年暖かくなると新しい個体が南から北を目指して飛んできます。それを何世代も繰り返しながら種として徐々に寒冷化対応をして東京近辺でも冬を越せるようになるかもしれません。