夏のセミたち ミンミンゼミほか

8月も今日で終わり。暑い夏を、その鳴き声でさらに暑くするセミの話題です。Mats

家の周りであちこち空蝉(ウツセミ)を見かける。地上に出たセミが脱皮した後の抜け殻のことだが、また、人の世の「儚(はかな)さ」を現すこともある言葉

多摩川の河川敷側の公園でミンミンゼミが鳴いていた。もともと西日本在住だったクマゼミが温暖化に伴い関東にも進出し、このところミンミンゼミとの賑やかな合唱を聞くことも少なくない。このあたりには両種に加えて、ニイニイゼミ(芭蕉が「奥の細道」で詠んだ「閑けさや岩にしみいるセミの声」のセミは過去に異論はあったもののニイニイゼミ説が広く支持されている)、アブラゼミ(個人的にはこいつが一番暑さを倍加させる)、ツクツクボウシ(夏の終わりを感じさせる悲壮感漂うエンディング。なぜみんな同じ節回しになるのかは、ウグイスと同様に謎)の計5種だろうか。

⇒ 動画 ニイニイゼミの声

⇒ 動画 クマゼミに押され気味のミンミンゼミ(短く暗めです) 

セミは「7年地下にいて、地上に出て成虫になったら1週間しか生きない」と子供の時に習った。ただ、これはけっこういい加減な話で、実際にはそれほど長くはないそうだ。ツクツクボウシの地下生活は1~2年らしいということだが、どうやってそれを調べたのかは疑問の残るところ。

ちょっとトリヴィアな話題、古代ギリシャのイソップ物語、「アリとセミ」??? これは、ご存じの「アリとキリギリス」なのだが、イギリスを初めヨーロッパその他に伝搬するにつれ、例えばイギリスにはセミはいないので、読み手が理解しやすいようにセミからキリギリスに変えられたらしく、日本もその流れ(日本には両方いるけど・・・)。フランスでセミは南仏方面にしかいないが、どうやら「アリとセミ」バージョンで通っているようだ。また、話の展開についても、夏の間、遊んでばかりいたセミ or キリギリスが冬になって、「力尽きる」パタンと「アリが救いの手を差し伸べる」パタンの2バージョンがあるらしい。自分が翻訳者だったとしたら、セミをキリギリスに変えるかな??

↓ ミンミンゼミの品の良い緑と銀線細工のような翅の組み合わせはことさら美しい

↓ この有り余るエネルギー、このうるささをどうにかしてほしいクマゼミ。新たなるクマ被害

一方、町なかから少し離れて緑地公園や近くの山を訪れると、ヒグラシのなんとももの悲しい鳴き声をシンフォニーで聴くことができる。姿を見つけるのはなかなか難しいが薄暗い小径を歩きながらその合唱を聞くのはとても心地よい

⇒ 動画 ヒグラシのシンフォニー (アーカイブ 2024年7月28日 八王子市)

↓ ヒグラシ (アーカイブ 2014年8月13日 川崎市 生田緑地)

↓ 「うるさい系」のセミ。南仏アヴィニョン近郊。   

⇒ 動画 南仏のセミ (アーカイブ 2017年7月2日 アヴィニョン Ruine en Châteauneuf du Pape Avignon)

これを「うるさい」と思うのは日本人だからなのかもしれない。フランス人にとっては、セミ⇒南仏⇒ヴァカンスという連想からセミにはいいイメージしかないそうだ。まして、7年地下・7日の命という「儚さ」などにはとても結びつかないらしい(ごく少数へのヒヤリング結果です)

↓ 南仏アヴィニョンの土産店で買ってきたセミ(石膏)。日本でこんなものを作っても売れないだろう

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です