今年最後のチョウ
チョウはいつまでも飛んでいるわけではない。寒くなると飛ぶチョウはいなくなる。それは自然の摂理でそれぞれに寒い冬を越す算段をすることになる。卵で冬を越すもの、幼虫で、あるいは蛹で、はたまた成虫のまま寒い冬を越すことになるが、それは種類によってさまざまだ。12月も押し詰まってくると、例年成虫越冬をしない(できない)チョウをいつまで見ることができるか気になるところだ。今年も、多摩川土手でベニシジミとヤマトシジミが最後まで頑張っていたが、やはり今年も私が出会った限りではヤマトシジミが最後のようだ。このヤマトシジミは2日続けてこの同じ場所で出会った。翅は鱗粉が殆ど剥がれ落ちてスカシバのようになっていたが、まだ元気に飛び回っていたのがいじらしい。最後の挨拶に我が手に乗ってくれた。しかし、13日以降もう姿を見ることはなかった。これが今年最後のチョウとなった。
(Henk)
参考 蝶図鑑 ヤマトシジミ