奇妙な寄生バチ
6月に入り、生田緑地はホタルを保護する意味で夜間(朝9時半まで)の立ち入りが禁止されている区域がある。その場所では例年だとミドリシジミが見られていたのだが、ここ2-3年なかなか見られなくなっていた。この日は、時間的には遅すぎるかもしれないがダメもとで立ち入り禁止時間を過ぎてから行ってみた。やはり、見ることはできなかったが、何とそこにはもうmatsさんが来ていて、浮かぬ顔をしている。考えることは同じだった(笑)。ともかく、肝心のミドリシジミは見られなかったので、その後あちこちぶらつくことになった。そして枡形山の頂上にある半分以上枯れて樹皮に苔が生えているサクラの古木でエメラルドグリーンに輝く体長1㎝程度の小さいハチを見つけた。数匹いたらしいが、激しく動き回るので、一体何頭いたのかまでは分らなかった。
matsさん撮影(実によく撮れている) ↓
最初見つけた時はセイボウの一種がいると思い、matsさん共々太い木の周りで必死にそのハチを追いかけたが動きが非常に敏捷で撮影は意外と難しい。家に帰って改めて写真を見るに、非常によく似ているがどうもセイボウではなさそう。matsさんが調べたところ、エメラルドゴキブリバチという種類の寄生バチの一種であるらしく、そのメタリックな体の色は何とも言えず美しい。エメラルドゴキブリバチそのものは日本には棲息していないとのことだが、このハチはその類縁種で日本にいるもののうちの1つ「セナガアナバチ」という奴らしい。そして、この寄生バチ達は何とゴキブリに寄生するということも分かった。そういえば、その場でこのハチと一緒になぜかゴキブリが木の上を這いまわっているのを不思議に思い写真を撮っていたのだが、彼らは「寄生者と宿主(寄生する側と寄生される側)」という関係だったようだ。普通ならゴキブリなどまず撮らないのだが、この時は何か啓示があったかのように・・・。
(Henk)
私は今年の6月にある公園の移築古民家の柱にいたセナガアナバチを写真に納めました。ここではヤマトルリジガバチ、シリアゲコバチ、ミドリセイボウも同じ時期に出現します。ゴキブリは見かけませんでした。
齋藤さん
早速のコメント有難うございます。
私はこのセナガアナバチは先日が初対面でしたが、近くの場所をもっと探せばミドリセイボウとかヤマトルりジガバチとかと一緒に見られることもありそうだと思えてきました。ミドリセイボウも昨年のハイライトとしてこの記事にも書きましたが、今年はさらに楽しみが増えました。有難うございます。